エレファントの英語教育実践道

私の英語教育と,これからの英語教育について。

英語教育

育児休暇から復帰した英語教師、新学期最初の2週間、タスクベースの教科書

新学期が始まりました。 みなさん、いかがお過ごしでしょうか。 私は現在、2023年4月から始めた育児休暇を経て、 2024年4月1日に職場を復帰したところです。 保育園のお迎えにあわせて、勤務時間を変更させてもらいました。 毎朝8時ごろに出勤し、16時半に退…

授業動画を分析する前に、字幕作成の効率化をしたい

授業動画を撮った後にどうするか。 自分の授業を振り返る必要が出てきた時、どのように振り返るか。 自分の授業を撮影して、後で見返すと色々発見がある。 それはただただ流し見でもいいけども、最近は分析に近いことをやっています。 で、分析をする前に下…

努力ではなく、正しい指導を。村上加代子先生の講演に行ってきました

英語教師の多くは、英語が得意で大好きで教師になる人が大半ですので、自己の経験から「単語のスペリングなどは努力すれば誰でもできるものだ。覚えられないのは、本人の努力不足で怠けているからだ」と考え、「テストすれども指導なし」「叱責/激励すれど…

英語授業研究学会関西支部秋季大会に行ってきました

今帰りの新幹線の車内でこの記事を書いています。 英語授業研究学会関西支部の秋季大会に参加してきました。 午前中は中学校1年の英語の授業で「自由進度学習」を取り入れた授業実践発表でした。 「自由進度学習」については、最近さまざまな本が出ています…

大学4年生だった自分に話すように ー教員の魅力を語るー

つい先日、神奈川大学の教職実践演習という授業で、現職教員として大学4年生に教員の魅力などについて講演してくれないかと依頼がありましたので、行ってきました。 今日はその時の話の中で、特に学生たちの反応がよかった部分や、講演時間だけでは言い足り…

英語授業研究学会第34回全国大会は2日間で520名を超える参加で大成功!

英語授業研究学会第34回全国大会は8月11日・12日の2日間で行われました。 期間中の参加者が520名を超えました。1日目の夜の懇親会では60名を超える参加! 久しぶりの対面実施でどうなることやらと思いましたが、実施できてよかったです。 eijuken.smoosy.atl…

新任英語教師プチガイド ー 4月から英語教員になるあなたへ

この春、英語教員になる方へ 以下の内容でこのプチガイドが構成されています。 英語科に限定した話ではないこともありますが、 少しでも参考になれば幸いです。 4月までにやっておくとよいこと 英語の勉強をしておく 教科書を読んでおく スケジュール管理を…

AI翻訳の登場でますます英語学習の必要性が高まったのではないか、という話

今、AI翻訳が話題です。 Google翻訳やDeepL、Chat GPTなど、使いこなせればとても便利だと思います。 英語は勉強する必要がなくなるのだろうか?そう思う人もいるかもしれません。 実は私は、ますます英語学習の必要性が高まったのではないかと感じています…

2022年の個人的なベスト英語学習書籍リスト

もう少しで2022年も終わりですね。みなさんはどんな本を買いましたか? 2022年、個人的には以下の本が買ってよかったと思う本でした。 以下に紹介します!(ランキングではないので、登場順に上下関係はありません) 英文法総覧 大改訂新版 英文法総覧 大改…

「リテリング指導」英語授業研究学会関東支部12月例会参加報告レポート

文教大学あだちキャンパスで12月18日(日)、英語授業研究学会関東支部の例会があったので参加報告レポートです! 12月例会の参加者数は40名前後でした! 講演の佐々木啓成先生!こちらの本の著者です。 リテリングを活用した英語指導—理解した内容を自分の…

AI翻訳ツールで英語を学ぶという時代にしていく。アウトプットする際にあなたも使ってみよう。

tb.sanseido-publ.co.jp この記事を読んで、似たようなことを考えていたので、共有します。 1人1台パソコンやタブレットが存在するようになってから、生徒の行動として多くなったのが、とりあえず言いたいことをAI翻訳にかけるということです。 日本全国の教…

ESAT-Jの試験内容がわかったので、その感想を。

東京都では、都内の公立中学校3年生に「中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)」を実施しています。つい先日、そちらの試験内容が公開されましたので、かいつまんで感想を述べます。 試験内容はこちらから www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp 以下、試験内容や…

著作権の話ー私的な団体の授業研究会で教科書のコピーが配れない!?

はじめにいっておくと、著作権のことを詳しく調べて説明している記事ではありません。 また、一部の団体や組織のことについて悪くいう目的は少しもありません。 あくまで、自分の参加している授業研究会で先日こういうことがあったと聞いて、その内容をまと…

令和7(2025)年度共通テスト共通テスト英語試作問題が出たので感想

タイトルの通り、新しい共通テストの試作問題が出たので、感想を述べます。 試作問題はこちらから↓ www.dnc.ac.jp この試作問題を見て、皆さんはどう思ったでしょうか? リーディング問題をみた正直な感想としては・・・ 「これと似たような教材を作るのは大…

2022年これ買ってよかったランキングー英語教育系書籍ー(暫定版)

勝手気ままに自分が実際に買った本の中から、「これ買ってよかった」と思った本を5冊紹介します! 第5位! 個に応じた英語指導をめざして:ユニバーサルデザインの授業づくり 個に応じた英語指導をめざして: ユニバーサルデザインの授業づくり 作者:村上 加…

生徒の声がクリアに聞こえる?!授業ビデオファイルの編集について

研究授業というとついてまわるのがビデオ撮影ですね。 ビデオ撮影は学校で買ってあるビデオカメラを使って撮影しましたが、まあどこにでもあるビデオカメラです。 これを三脚にのせて撮影します。できれば撮影は、固定ではなく誰かにお願いしたほうがいいで…

役割がある模擬授業。初めてのテスト作成。英語科教育法の存在意義。

2022年は久しぶりに大学での英語科教育法の担当講師となった。 夏休み中の集中講義で、コロナも東京都内は連日3万人を超える中、 対面での実施である。 ただし、学生によってはオンラインのせざるをえない場合もあり ハイブリッドでの授業となった。 大学の…

実は大人も楽しめる中学英語問題集ができました。

最近、英語指導で考え直しことがある。 それは、語彙指導である。 考え直すきっかけとなったのは、若林俊輔先生のこの本。 英語は「教わったように教えるな」 作者:若林 俊輔 研究社 Amazon 「英語教育の基礎について」という章で、先生は英語という外国語の…

「外国語学習者エンゲージメントー主体的な学びを引き出す英語授業」感想

今年一番といっても過言ではない、今日はこの本の感想です。 外国学習者エンゲージメントー主体的な学びを引き出す英語授業(アルク選書) 外国語学習者エンゲージメント ― 主体的学びを引き出す英語授業 (アルク選書) 作者:Zoltán Dornyei,Sarah Mercer ア…

デジタル教科書(学習者用)をどうにかするには?2社のデモ版を触ってみた感想と運用を考える

いろいろと衝撃的です。学習社用のデジタル教科書 要は、生徒の一人1台端末で、紙の教科書と同じような画面が見られるようになりましたってことなんですが。 それだけではなく、英語のデジタル教科書でいえば、 ①気になる単語や表現の音声が、タッチすれば聞…

「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料 高等学校 外国語」を読んで、今後の課題となることを考える

学習評価に関する本をもう1冊。 「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料 高等学校 外国語 作者:国立教育政策研究所教育課程研究センター 東洋館出版社 Amazon 本書の記述で気になる部分をピックアップしてみます。 それは、読むことに関す…

「新3観点の学習評価完全ガイドブック 中学校外国語」を読みながら新年度の授業準備について色々と

新年度の授業について、色々と考える時期ですね。 今日は、次の本を読みながら色々と考えたことを書いていきます。 ペーパーテスト&パフォーマンステスト例が満載! 中学校外国語新3観点の学習評価完全ガイドブック 作者:本多 敏幸 明治図書出版 Amazon やた…

実践研究を発表するとしたら・・・『英語教師のための「実践研究」ガイドブック』, 大修館書店

今年は実践を論文か、研究会などで発表することを考えている。 で、下の本を読んでいます。 英語教師のための「実践研究」ガイドブック 作者:武夫, 田中,亜希子, 髙木,卓郎, 藤田,雄一, 滝沢,英樹, 酒井 大修館書店 Amazon わかっちゃいるけど、データのとり…

文章理解を促進する手段「オーガナイザー」

最近は、「図式的オーガナイザー」なるものを調べたり、使ったりしている。 図式的オーガナイザーとは、オースベルという研究者が有意味受容学習理論の中で提案した、先行オーガナイザーをもじって、大村彰道という方が名付けたとされる。 今でいうと、マイ…

『教育DXで「未来の教室」をつくろうーGIGAスクール構想で「学校は生まれ変われるか」を読んだ男

今回は、タイトルにある本の紹介をしようと思います。 教育DXで「未来の教室」をつくろう―GIGAスクール構想で「学校」は生まれ変われるか 作者:浅野大介 学陽書房 Amazon 著者の著者の浅野大介さんは、経産省の教育産業室の室長をつとめ、新たに発足したデジ…

「ことばの教育を問い直す」 鳥飼玖美子、刈谷夏子、刈谷剛彦、筑摩書房

みなさま、あけましておめでとうございます。 本年もよろしくおねがいします。 今年の1冊目ですが、こちらです。 ことばの教育を問いなおす (ちくま新書) 作者:玖美子, 鳥飼,夏子, 苅谷,剛彦, 苅谷 筑摩書房 Amazon 本書のさらっと紹介 本書は、英語教育の…

Youtube動画と、文法書はあればあるほどよいなあと感じた時

本日は、最近見たyoutube動画で気になったことを、自分でもう一度調べてみたことを書いていきます。 最近流行っているyoutube動画はこちらです。 www.youtube.com やり直し英語塾のナオックさんです。 このチャンネル内の動画の一つにseeの使い方について説…

「高校の英文法の説明はどの程度必要か?」

英語授業研究学会で発表したスライドを公開します。 少しでも参考になれば幸いです! 高校での英文法指導にどの程度説明が必要か from elephant zou

英語のスピーキングテスト、これでいいのか。国研の高等学校編「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料より

スピーキングの「やりとり」というと、みなさんはパフォーマンステストでどのようなことをやっていますか。 平成30年告示の学習指導要領によると、英語コミュニケーションⅠの内容、話すこと[やりとり]は、 エ 身近な出来事や家庭生活などの日常的な話題に…

英文法指導における「説明」についてー教師間の考え方の違いからー

学校での英語の授業で、文法指導というのはあるし、「説明」というのもあるのだと思います。 人によって、文法指導の定義が違ったり、「ああ、それが説明なの」といった価値観というか考え方の違いは、かなりあると思います。 [A] 文法問題演習が文法指導 [B…