学習評価に関する本をもう1冊。
本書の記述で気になる部分をピックアップしてみます。
それは、読むことに関する思考・判断・表現の評価のところです。
ペーパーテストの作成手順について、次のように述べています。
教科書の内容をどれだけ理解したかではなく、学習したことを実際に活用する力が身に付いているかを評価するために、基本的には生徒が初めて聞いたり読んだりする英語を用いて評価する。
と、あります。つまり、初見の文章を出題してね、というわけです。ところが、現場はそんな新しい文章を探している余裕はあまりない思います。一応、この引用部分の後に次のように初見の文章をどうやってひっぱってくるかが次のように説明されています。
・教科書で扱っているスクリプトや文章の構成を基に作成する。
・教科書の対話文をモノローグに、あるいは、教科書のモノローグを対話文に書き換える。
・学習した内容と関連のある話題について、同じテキストタイプで書く。その際、可能な範囲で、授業で扱った言語材料を使用する。
・学習した内容と関連のある話題について書かれた他の英文から引用する。
初見文章のトピックが授業で扱ったものに関連するもので、なおかつ同じくらいのレベルの文章となると探すの大変だなあ、と。
そういう意味で、とある研究会で紹介されていた、他社の教科書で素材を探すというのはいいアイディアと思います。同じように高校もうまく見つかればいいのですが、そううまくいかないんでしょうね。
それと、こういう思考・判断・表現の読解問題って、生徒は事前にどんな勉強していたらいいんでしょうね。そして、どういう勉強すればいいかわかるんでしょうか。
最後に、評価規準にあうように問題を作るとなると、評価規準ができたらさっそくテストを作るのがいいと思うのですが、それはあまり話題にならないのでしょうか?わりと大変だと思うのですが・・・。
学期はじめにテストを作ることについては、前回の記事でも少し述べています。
前回の記事はこちら↓