エレファントの英語教育実践道

私の英語教育と,これからの英語教育について。

アルファベットがうまく書けないへ「これからの英語の文字指導」 手島良 研究社

これからの英語の文字指導 ??書きやすく 読みやすく

「これからの英語の文字指導」 手島良 研究社 

 

[感想]

・英語の文字の指導という本は,ありそうでなかったのでは?この本では英語の文字の指導について、きめ細やかな指導方法やすぐに使えるハンドアウトや、実際に著者が指導した生徒の英語の文字を載せて具体的な指導例が載せてある。

 

・最初に「たしかにそうだよな」思ったのは、英語の先生はまず最初に活字体を教えるということである。いったい何のことかというと,簡単にいうといわゆる模範的な「きれいな」アルファベットのことである。しかし、この活字体というのは何個か問題点があると,この本は指摘する。

 

①定規が必要なくらい線がまっすぐで真似しづらい

②活字体だと画数が多いので,時間がかかる

③bとdなど,形が左右対称になっており,混乱のもと

 

・本の最初の数ページだけでも読む価値がある。

最近この英語の文字指導が大事だなぁと感じているのは、特に文字について苦手意識を持っている生徒が多くなっているなぁと感じているからだ。また,新中1の入学前にペンマンシップなるドリルを渡して,アルファベット指導は終わりというところも少なくはないのでは?と思う。

 

文字が汚いのは個性的な特徴であると同時に、その子の困り感も表していると思う。また、英語圏ではディスレクシアの割合が多く、英単語が覚えられない。文字が頭に入ってこない生徒の存在に気付けるようになったきた。

 

英語の文字やアルファベット発音に拘るこの文字指導は今まで特に明示的な指導がなかった気がする。私が中学生だった時もそうである。黒板に書いてある先生の事をノートに写す。特にコツはなく、書き写すという作業である。そこに先生の指導やテクニックはなく、ただの、その生徒の努力でしかない。

 

・しかし、この本を読むと、英語の先生が中学生をどのように文字指導を行っていけばいいかが具体的にわかる。