エレファントの英語教育実践道

私の英語教育と,これからの英語教育について。

英単語の覚え方,それであってる?「英単語学習の科学」中田達也著 研究社

英単語学習の科学

 

「英単語学習の科学のレビュー」 中田達也著 研究社

 

「あっ、これすごいいいなぁ。」それが一言目の感想。

 

日本の英語教師の大勢が常識と思っていたこと・・・英単語学習の常識を覆します。

 

詳しくは本を読んでいただくとして,個人的に勉強になったところを書きます。

 

1.例えば単語のテストをすることは普通生徒は嫌がることであまり効果のないことだと思われるが、実はかなりの効果がある。

 

2.語彙は忘れる前に復習するというのが定説だったが、この本によると忘れてからある程度忘れてから復習をすることが効果的であるという研究が紹介されていた。

 

3.関連語などを覚える覚えさせるのは効率的ではないと言われていたが、この本の研究によると、それはそうでもないことがわかった。

 

 

4.出会う単語の回数が多ければ多いほどよいが、最もコスパが高いのは1回と言う。個人的にはは5回くらいがいいのかなあと思っている。

 

5.また新出語を用いた英作文は割と授業でも行われているアクティビティーであるが、この本ではあまり効果的ではないという研究を紹介している。

 

この本には英語教員がすぐに役に立つウェブサイトを紹介している。

例えば,https://www.lextutor.ca/

このサイトのvocabprofilesというツールを使い,さらに Apps 4 EFL

というサイトとあわせて使うことにより,ほぼ全自動で授業で生徒に配布する新出語彙リストが出来上がる。この作成の仕方は今度のブログで紹介したい。

 

 ちなみに,筆者は、ビクトリア大学で博士号とっており、スチュアートウェブとポールネイションという方から学んでいる。語彙習得でこれほどの方はなかなかいないのでは?と思う。